大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和38(オ)1475 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人山本正太郎の上告理由第一について。

論旨は、被上告人の通謀虚偽表示の主張が排斥された以上、原審としては、上告

人勝訴の判決を言い渡すべきことは、手形行為が不要因行為であるかぎり当然であ

るのに、上告人敗訴の判決を言い渡したのは理由にそごがあるという。

しかし、原判決は、本件手形が書替え後のいわゆる手残り手形(旧手形)である

事実を確定したうえ、上告人は該手形を期限後裏書譲渡をうけた以上、その後新手

形について弁済があつたことにより上告人の旧手形債権も消滅に帰したと判断し(

上告人は、新手形の弁済により権利が消滅する関係にある手残り手形を期限後譲渡

をうけたのであるから、右判断は正当である。)もつて上告人の請求を棄却してい

るのであるから、理由そごの違法は認められず、論旨は採用しえない。�

同第二について。

本件手形が所論四通の手形に書替えられた旨の原判決ならびにその引用する第一

審判決の事実認定は、各挙示する証拠関係に照らして肯認しえなくはない。論旨は、

原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実認定を非難するに外ならないから、排斥

を免れない。

同第三について。

論旨は、原審における被上告人本人尋問調書には記載もれがあり、該供述は信用

できない、というが、供述調書は要領を摘記する(民訴法一四四条参照)ものであ

つて一字一句記載するものではなく、また供述の信憑力の判定は事実審の専権に属

するところであるから、論旨はいずれも採用しえない。

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よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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